バカな店/土屋光正

バカな店―飲食店の勝ち組・負け組の分かれ道

バカな店―飲食店の勝ち組・負け組の分かれ道

 結構、美味しいものを食べるのが好きで、それなりに外食もしている方なので、
別に飲食店を経営したいと言う気はさらさらないのですが、この手の本が気になり
ます。

 この本で言う、「バカ」には2つの意味があるようです。
 一つは、こんなこともできないのか、という「バカ」。
 もうひとつは、「ここまでやるか!」という驚嘆の意味での「バカ」。
 個人的には、この本では、どちらかというと前者の方が気になります。

 基本的に、私は、何か嫌な思いをさせられた店には、その店がどんなにおいしく
ても、二度と行かないことにしています。
 そういう意味で、非常に共感するものがありました。

 この本に書かかれているように、店の側としてはやむを得ない状況はあるので
しょう。
 でも、そのことを克服しないと決してリピーターを獲得することはできないのだ、
と述べておられます。
 リピーターというのは、飲食店ではわずか十数パーセントに過ぎないようです。
 せっかく、店を発見してくれてわざわざ入店してくれたのに、それを活かさないと
言うのは、もったいなすぎます。

 世の飲食店の皆様、決してお客様が神様みたいな扱いは必要だといいません。
 せめて、気持ちよく食事ができるような環境を整えることに注力してください。