キッズテニス/伊達公子

 先日読んだ本で、子供とスポーツの関わりについて興味がわいたので、
この本を手にとってみました。

 今は、再び現役に戻った伊達さんですが、引退をされていた間注力され
ていた、キッズテニスに関する取り組みについて書かれた本です。

 まあ、指針とか取り組む際の留意点とか、そういうものについては、想
像の範囲内なんですけど、具体的なメニュー設定で参考になることが多く
ありました。

 普通、大人がテニススクールに行くと、フォアハンドストロークから
始めることが多いんですけど、特に小さい子供にとってはバウンドした
ボールを捉えるのって、意外と難しいんですね。
 そういえば、自分の娘に球出ししたときに、そう感じた記憶があります。
 なんで、伊達さんのメニューでは、ボレーから始めるようです。

 大人だと割と恐怖心が先にたって、苦手にされる初心者の方が多いの
ですが、割と子供にとっては、ボールを捉える感覚が掴みやすくて、
比較的早くできるようになるみたいです。
 あと、ストロークの前に、サーブを教えるというのと、ストローク
ついては、フォアハンド、バックハンドとあんまり区別しなくてもよい
というのも意外でした。

 ということで実際の適用面で得る所の多い本でしたが、この本を読んで
残念だなあと思ったのが、結局このムーブメントが、彼女の個人的な努力
に寄ってしまっていることです。
 今も細々と続いているようなのですが、それも伊達さんのツアーの合間
ということで、計画的に運営を引き継いで行くという発想は、テニス協会
にはなさそうです。