ラーメン二郎に学ぶ経営学／牧田幸裕

ラーメン二郎にまなぶ経営学 ―大行列をつくる26（ジロー）の秘訣

　名だたるコンサルティングファームでの経歴を経て、信州大学の准教授をされ
ている方の著書です。
　で、本の著者の肩書きが、「ジロリアン・経営学者」なんだそうです。

　私も時折、ラーメン二郎もしくはその亜流の店で食べることがあるのですが、
デビューが４０歳前だったということもあって、そこまでハマってはいないの
ですが、ハマるキモチというのは非常によく理解できます。
　で、この本は、著者が「二郎愛」の表現と経営学の初心者へのイントロダク
ションを兼ねた本と言えるかも知れません。

　ちょっと無理ヤリ感はあるものの、ラーメン二郎が何故あんなに沢山の熱狂
的なファン（ジロリアン）達に支持されているのかを、マーケティングの様々
な側面から分析されていて、個々のトピックに置いて、その分野で優れた成果
を上げている企業の実例をわかり易く挙げられています。

　確かに、（多少の無理ヤリ感はあるにせよ）それぞれの側面において、非常
に巧みに戦術が練られているなあ、と思わされますが、それよりも百戦錬磨の
コンサルタントにここまで言わせるというのは、スゴイ！！とそういう感心の
仕方をしてしまいました。

　著者があとがきで書かれていますが、この本を読んで経営学に関心を持って
もらえたら、と言うことと、二郎を食べに行ってみようかなということですが、
両方の意味で、目的を達成するんじゃないかな、と思いました。