上機嫌の作法/齋藤孝

上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

上機嫌の作法 (角川oneテーマ21)

 冒頭で、齋藤先生は、「不機嫌さは「なんらかの能力が欠如している
のを覆い隠すため」だとしか考えられません。」と強烈な一発をカマして
おられます。

 確かに、不機嫌でいるとちょっとインテリっぽく見えると勘違いして
いたところが、自分自身を振り返っても身に覚えがあるので、ちょっと
イタいご指摘ですね。

 逆に、そういう文脈で言うと、やたら「上機嫌」にしていると、バカっ
ぽく見える、という「常識」があるようですが、齋藤先生は、最後のと
ころで、「頭がいいという状態と上機嫌は、むしろ一致すべきものです。」
と締めくくっておられ、実際、本当に「デキる」人は、上機嫌な人が多い
とおっしゃっています。

 まあ、ちょっと考えてみればそうなのですが、人間独力でできること
なんて、多寡が知れてるのに、やたら不機嫌にしていたら、寄ってくる
人もいなくなって、たいしたこともできなくなってしまいます。

 で、齋藤先生自身、自分は本来不機嫌な人間なんだけど、訓練によっ
て、「上機嫌」体質を身に付けた、とおっしゃいます。

 そんな秘訣を、この本の中で紹介されているのですが、「上機嫌」が
身につきやすい体を作るところから、反復的なトレーニングで、「上機嫌」
を習慣にするところまで、丁寧に開設されています。

 ワタクシも、どっちかというと「不機嫌」体質なところがあるので、
反省して、「上機嫌」を身に付けます!