挫折を愛する/松岡修造

 最近の日本人は失敗を避けようとする傾向が強いように思われるので、「挫折」と
言うと、相当ネガティブなイメージで捉えられる人がほとんどだと思われますが、
この本は言ってみれば、「挫折のススメ」と言った感じの本です。

 「挫折のススメ」なんてトンでもない、と思われるかも知れませんが、修造さんは、
前向きに何かに取り組んでいない人に「挫折」はありえない、挫折をするということ
は真剣に何かに取り組んでいる証拠だ、とおっしゃいます。

 だからこそ、何かを目指す上で、ある意味「挫折」は避けがたい側面がある、という
ことで、そこから学ぶことで、「挫折」を活かすことを勧められています。

 よりよく「挫折」から学ぶためにも、失敗を避けようとするのではなく、自分の
可能性を試すようなトライをすることが重要だとおっしゃいます。

 後は、もっと自分を大事にする、というか、自分にプライドを持つことの重要性を
説かれています。

 修造さんと言うと、「アツい」人というイメージがあると思いますが、それ以上に
深い思索を巡らせていることが、この本を読むとよくわかります。

 何か、自分の現状に疑問がある人は、是非一読してみてください。