なぜ日本人サイドバックが欧州で重宝されるのか (宝島社新書)
- 作者: 北健一郎
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2013/06/21
- メディア: 新書
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『サイドバック進化論 (光文社新書)』を紹介したときも書きましたが、
あの本は、元日本代表が書いた本なんで、それなりに著者自身の
ネームバリューがあるので、ということもあったと思うのですが、
こんなマニアックなテーマで、最近売り出し中とはいえ、どっちか
というとマニアックな書き手の本が、それなりにメジャーな出版社
から出版されることに改めて驚きを感じます。
で、この本の主旨は、まあタイトルどおりなんですが、現在、
インテルの長友、シャルケの内田、ハノーバーの酒井宏、シュトゥ
ットガルトの酒井高と、日本代表のサイドバックの多くが欧州の
それなりの規模のクラブでレギュラーをはっていたり、本職では
ないものの、時折、フォルフスブルグの長谷部、レバークーゼンから
ヘルタベルリンに移籍した細貝がサイドバックで起用されると言う
風に、特にドイツでは、2列目のアタッカーと並んで、サイドバック
に日本人を起用することが一種のブームになっているように感じら
れます。
そういう風潮は、近年、サイドバックに求められるようになった
ことが、日本人フットボーラーの特性と一致する部分が多くなって
来ているからだと、紹介されています。
例えば、骨惜しみすることなく、激しい上下動を繰り返せるとか、
高度な戦略眼を持っていることとか、守備的な危機管理ができる
こととか…
少し前は、日本人のDFが欧州で活躍するなんて想像もできなか
ったことなんですが、そういう風にサッカー界のトレンドが、日本
にとっていい方向に向いているようで、うれしいことですね。