100円のコーラを1000円で売る方法/永井孝尚

100円のコーラを1000円で売る方法

100円のコーラを1000円で売る方法

 お客さんの要望を可能な限り取り込んで、ディスカウントも飲んだけど、それでも
契約が取れないことに悩む人があれば、タイトルにあるように、100円のコーラを1000円
で売っても、お客さんに感謝されることもある、その差って何なんでしょう、という
のがこの本のテーマみたいです。

 あとがきで、「カスタマー・マイオピア」というマーケティングにおける専門用語が
紹介されていますが、顧客の言うとおりにしても、顧客の要望に応えているとは限らな
いということで、どうやれば「顧客の要望」に応えることができるのか、がストーリー
仕立てで紹介されています。

 往々にして、上手く「売れない」ことは、「モノ」を売っていることに起因している
んじゃないか、ということが指摘されていて、そうじゃなくて、提供する「モノ」なり
「サービス」なりが、顧客にとってどういう「価値」をもたらすのか、ということが
訴求できない限り、「100円のコーラ」の立場にはなれないようです。

 まあ、ツッコミどころが無くはないのですが、現代のような「モノ」なり「サービス」
なりが溢れている状況の中、そういう視点で自分の提供するものを見直してみることは
必要なのかも、と感じさせられます。