グロービッシュの教科書/関口雄一

 以前、『非ネイティブのための グロービッシュ式らくらく英語勉強法 たった1500語で世界で話せる人になる!』を
紹介したんですが、「グロービッシュ」という概念が気になって、関口さんの
他の本を手にとって見ました。

 基本的には、話す英語のレベルのハードルを下げて、話す範囲を「狭く」し
て、その範囲で自分の英語の「コア」を作ることに専念し、ある程度「コア」
ができた時点で、それを「転がす」ことで、大きな雪だまを作るような感じで
どんどん自分の英語の守備範囲を広げていくことで、一端に英語をしゃべれる
ようになろう、というのが、関口さんがグロービッシュを薦められる主旨の
ようにうかがえます。

 まずは、シンプルに考えようということで、グロービッシュでは、
1.1500語の基本単語を使う
2.短期間で習得する
3.シンプルで「通じる英語」で話す
4.ユーモアやイディオムは慎重に使う
5.発音は完璧でなくてもよい
という考え方で学ぶということです。

 で、グロービッシュの学び方の概要について、この本で紹介されているので
すが、関口さんが強調されているのは、英語は「学ぶ」ものではなくて、「使う」
ものなんだから、とにかく自分ができる範囲のシンプルなものでいいから、
「使う」ことにトライして、失敗することで学ぼう、ということです。

 そのために、恥をかいてもいいからアウトプットをする場を作る、という
ことで、Skypeでの英会話を使ったスピーキングや、SNSを使ったライティングを
推奨されています。

 僭越ですが、ワタクシの考えている英語の学習と非常に近いので、正直、
激賞になってしまうのですが、なかなか「使える英語」への壁が破れない人は、
是非とも、最後の一縷の望みだと思って、この本の手法を試してください。