コンセプトのつくりかた/玉樹真一郎

コンセプトのつくりかた

コンセプトのつくりかた

 任天堂Wiiの商品企画に関わられた方の、「コンセプト」メイキングに
ついての本です。

 この本が、そもそも「コンセプト」のコンセプトの話のところから、実際
にコンセプトを作り上げていく過程を、実際にWiiのコンセプトを考えていく
過程になぞらえて紹介しているところとか、実際のシーンを思い浮かべられる
ような具体的な紹介をされていて、非常に参考になります。

 また、そのプロセスを具体的なステップに落とし込まれているところとか、
その際の留意点だとかを明確に提示されていて、とかくフツーの会社では、
なんとなくブレストをして、みんなしっくりいかないなあ、と思いながらも
なんとなく出てきた結論に従って、なんとなく事業計画に入ってしまって、
結局うまくいかなかった、ということが無いようにする観点もしっかりと
盛り込まれています。

 そういう風に、ポイントでフィルタリングをして作り上げられた「コンセ
プト」というものは、必然的に「未知の良さ」を含んでいるものであり、
あんまり意識しなくても、差別化ができているものだ、ということです。

 「コンセプト」というフワッとして捉えどころ無いモノを、目に見えるモノ
にされている、スゴイ本ですよ!