できる人は感情の整理がうまい!/佐々木正悟

 最近お気に入りの佐々木さんの著書です。

 やっぱりこの方の観点というのは、結構正統派なんですけど、そういう
ところがあったか!と唸らされることが多いです。

 で、「感情の整理」がテーマで、いわゆるメンタル本なんですけど、
佐々木さんは、ゆめゆめ「心を鍛え」られるとは思わない方がいいとおっ
しゃいます。

 佐々木さんによると、何かをやろうとするうえで重要な要素は「気力」
で、「気力」というのは元々有限で希少なモノなので、脳が「気力」を
使うことについて、厳密に制限をしていて、本当に重要なことにしか使わ
せないようにコントロールをしているということなのです。

 でも、我々はついついガンバって結果がでなくて、さらにガンバろうと
して、あっという間に「気力」を使い果たしてしまって、重要な時には
燃え尽きてしまっている、ということが起きてしまいがちです。

 そうならないためにも、やるべき事の全体像を明確にしておくことに
よって、「気力」を使うべき時とそうでない時を明確にしておくことと、
想定外のことが起こったときのためのノリシロを置いておくことで、
安定的なパフォーマンスを発揮することができ、精神的にも安定すると
いうことで、メリハリの重要性を科学的に説明されており、非常に納得
感の高い内容でした。