ザック・ジャパンの流儀/矢内由美子

 就任直後に、メッシ擁するアルゼンチンを破り、アジアカップを制覇し、
これからアジア3次予選に臨もうかという、希望あふれる時期に出版され
た本です。

 最初のパラグラフに、ちょっと毒を感じますか?

 いよいよ最終エントリーのメンバーも発表となり、最終の仕上げの時期
を迎えているわけですが、このタイミングで読み返してみると、確かに、
細かな約束事の多いサッカーと日本の相性が良かったな、と思える部分と、
もうちょっと大胆にいろいろと試して欲しかったな、という両面の想いが
あります。

 この本では、希望を持って3−4−3への取り組みが取り上げられてい
ますが、結局あんまりベストメンバーを擁した実戦でこの布陣を試すこと
も少なく、今となっては棚上げしてしまった印象もあるのですが、諦めて
しまう程の試行錯誤なしに棚上げしてしまった印象が拭えません。

 後は、メンバーも、昨年秋以降、鉄板のボランチコンビに手を入れたも
のの、センターバックのバックアッパーの発掘も中途半端な感じですし…

 多少組み合わせには恵まれたというものの、世間的に言われているほど
楽観的にはなれない自分があります。

 正直、本の感想よりも、現状のグチになってますね…