イビチャ・オシム 日本サッカーに告ぐ2014

 ちょっとまたNumberのムックを取り上げるということで、この
ブログには、あんまりマッチしていないので、言い訳をしておく
と(まあ、どうでもいいことなんですが…)、Numberのムックっ
て、あるテーマに合わせて、過去の記事を掻き集めて来るんで、
下手な本よりも、よっぽどオーガナイズされていることがあるの
ですが、以前紹介した『中山雅史と日本サッカーの20年』
同様、意志を感じさせる内容ですし、タイミングもタイミングな
ので、取り上げてみました。

 このブログでも再三、オシム氏関連の著書を取り上げて、2010
年にあのまま、オシム氏が指揮を取っていたら、どんな高みにま
て連れて行ってくれたんだろう、と考えても仕方のないことを、
未だに時折考えてしまうのですが、このムックを読むと、尚の事
そうなります。

 正直、日本代表のことをオシム氏がどう論評するか、ということ
については、多少の興味はあるのですが、個人的には二義的な興味
でして、彼が日本代表でやろうとしていたことを垣間見る、という
意味で、非常に興味深いことでした。

 その中で印象的だったのが、オシム氏は、香川の台頭が相当印象
的だったようで、当時彼を知っていたら、実績に関わらず招集して
いただろう、とおっしゃっています。

 その関連で、香川所属当時のドルトムントのサッカーを激賞して
おられ、ああいうのがやりたいサッカーだったのかな、と思わされ
ます。

 また同時に、そういったコレクティブなチームの中に、できれば
チームを引っ張る「個人主義者」が必要で、中田ヒデがそれに近い
存在だったと思われているようです。

 じゃあ本田は、というと彼は、今のところ可能性があるけど、
何でも背負い込んでしまいがちで、エゴイストに陥ってしまう危険
性もある、と感じられているようです。