サッカー論/ヨハン・クライフ

ヨハン・クライフ サッカー論

ヨハン・クライフ サッカー論

 あのクライフが語る「サッカー論」ということなんですが、どうやら
メインターゲットは指導者、しかもどっちかというとユースより若い層
の指導者向けに書かれているように思われます。

 プレーに関する指導が主なので、プレー経験のないワタクシには、肌
の感覚としてわかりにくい部分が多いのですが、結構段階を踏んで、と
いうか、失敗をしてもそれを引きずらないようにできるという配慮が、
ワタクシの持つ、天衣無縫なクライフのイメージと違って意外でした。

 若年層においては、4-3-3のフォーメーションで試合に取り組むことを
薦められているのですが、それは、プレーヤー達にとって、プレッシング
の効いた4-4-2のフォーメーションに比べて、ちょっとしたミスがボール
ロストに直結しにくいので、失敗を恐れずに高度なプレーにチャレンジ
できるから、ということです。

 あと、恐怖感を抱きがちなヘディングの練習についても、ホントに細
かい段階を踏んでステップアップすることを薦められており、あくまで
も楽しんでプレーができるような配慮がされており、これもワタクシの
クライフへの色眼鏡からすると意外だったのですが、そうでなければ、
「美しく勝つ」ことは不可能なのかもしれませんね。