僕たち、どうして勉強するの?/古市幸雄

僕たち、どうして勉強するの?「1日30分」を続けなさい! 2

僕たち、どうして勉強するの?「1日30分」を続けなさい! 2

 2日続けて「キライな著者」シリーズだったりします。

 実は、昨日紹介した『勉強上手』の中でも、氏のブレイクのきっかけとなった、
「1日30分」を続けなさい! (だいわ文庫)』が取り上げられていたのですが、その中で、
この本の勧める勉強法と言うのは、旧来型の受験向けの「お勉強」であるし、
氏が取得した資格も、「人に使われるための資格」と切り捨てられております。

 副題にあるとおり、上記の本の続編で、対象を今後社会人となっていく中高生
を対象にしているのですが、「なぜ、勉強をしなくてはいけないか?」という
彼らの問いに対して、「好きな仕事をするため」ということで、お話を進められ
て行くのですが、ターゲットとなる中高生が、この本を読んで、じゃあこれで、
ガンバって勉強をしよう!という気になるか?というと甚だ疑問です。

 と言うのも、あまりにも勉強に対する動機がネガティブで、いい大学に行って、
資格を取って、誰にも文句を言わせず、自分のやりたい仕事をやる、そのため
につまんない勉強もガマンして頑張るんだ!!という、融通の利かない親や教師
に説教をされてるようにしか聞こえないからです。

 確かにある程度のベースを作るために、そういったアプローチが必要な部分が
あるのは否定しませんが、知的好奇心に働きかけるとか、興味とのリンクだとか
そういうものがなければ、子供たちのモチベーションが危機感だけでそんなに
続くとは、とても思えません。

 そういう意味でも、親や教師の説教で、全く子供の目線が考慮されていない
なあ、という感じです。