ウラ「お金学」講義/内藤忍

こんな時代を生き抜くためのウラ「お金学」講義

こんな時代を生き抜くためのウラ「お金学」講義

 マジメな内藤さんが「ウラ」?

 ダーティーなお金の世界を描くのかと思いきや、内容は極めて真っ当です。

 この本は2011年に出版された本なのですが、この頃結構こういう、根本に
立ち戻って「お金との付き合い方」を指南するといった感じの本が多く出版
されて、ワタクシも結構いろいろと読みましたが、どの人にも共通する部分
と、著者固有の部分があって、その著者さんのお金に関するコンセプトとい
うのが伺えて興味深いですね。

 この本が他の本と共通する部分としては、ちゃんとお金の出入りを大筋を
ザックリでいいから把握する、ということで、特に内藤さんがより深堀して
勧められているのが、「密かに抜かれている」お金をしっかり把握して、そ
ういうムダな部分をできるだけ排除しようということを紹介されています。

 例えば、手数料であったり、抱き合わせのサービスをなんとなく契約して
いたり、そういう特に、自分に利益をもたらしていないのに対価を支払って
いることをちゃんとあぶりだして排除しようと言うことです。

 あとは、目先の「お得」に飛びつかない、ということで、ポイントサービス
やバーゲンなど、お店の術中にハマらないようにして、長い目で見て、高質
な商品やサービスに適切な対価を払うことが、実は得になるということを
紹介されています。

 ちょっと他の本と違うな、と思ったのは、お金の出入りについても、長期
スパンでの計画を立てて、大きくその枠組みの中で経済活動を行うことが
お得にもなりますし、将来の目標を達成する上でも大きな役割を果たすと言
うことです。

 あまりに真っ当なんで、何で「ウラ」とつけたんだろうと不思議になりま
す…タイトルで損してる気がするけどなあ…