新書3冊でできる「自分の考え」のつくり方/奥野宣之

 この本は、アタリでした。

 『読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』でデビューされて、当時は
記者をされていたのが、現在はフリーになられている奥野さんの著書
なのですが、記者という経歴のなせる業なのか情報整理関連の著作で
いくつかのヒットを飛ばされている方です。

 実は、ワタクシも新書が好きで、書店や図書館で、新書で興味のある
タイトルだったら、ソッコー手に取ってしまうところがあるのですが、
奥野さんも「新書オタク」なんだそうで、まあ、いってみれば「新書の
ススメ」ということです。

 ただ、内容としては偏愛的なものではなくて、ある意味プレーンな
情報を得るのに、非常に適したソースだからということです。

 現在、TVやネットなども含めて、情報過多の世の中となっていて、
却って、何かのテーマについての「考え方」みたいな根源的な情報を
得ることが難しくなっているようで、そういうとき、興味を持った分
野の新書を3冊読んでみて、それぞれの本の意見の差異なんかを考えた
上で、自分はどれに近いんだろう、と考えることで、そのテーマに対
する自分なりの考え方を形成することができる、と言うことです。

 メインの流れはそういう、新書を触媒にした自分の考えの作り方
ということなんですが、とにかく奥野さんは多くの人に新書を手に
とってもらいたいようで、本の選び方や買い方など、痒いところに
手が届く内容になっています。

 今のところあんまり本を読んでいないけど、興味はあるんです、と
言う方、是非この本をきっかけに、新書の世界にハマッてください!