- 作者: 國定浩一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/03/29
- メディア: 文庫
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熱狂的阪神ファンとして知られる、著名エコノミストの方による
タイガース及びそのファンへの礼賛の本です。
阪神ファンと言うと、今でこそ、それなりに強豪としての評価が
定着しているタイガースですが、以前は最下位が定位置のチームで
あるにも関わらず、熱狂な応援を続ける健気な姿が印象的ですが、
「勝ち」だけにしか意味を見いだせないジャイアンツファンをアンチ
テーゼとして、応援をすることそのものの意味、また負けることから
得ることの意味を理解しているとおっしゃいます。
そういう文脈で、権力に対する反体制、中央・東京に対する地方
というスタンスがまた、ファンを刺激するところがあるのかもしれ
ません。
そういう人生の痛みを知るという、「深さ」を阪神を応援するこ
とで、自然に身につけるといった意味で、阪神ファンというのは、
それこそが、人間としての修養なのかもしれない、と思わせるスゴい
本です。
是非、阪神ファン以外の方に読んで欲しいと思います。