学生の時に、若年層の労働相談を手掛けるＮＰＯ法人を立ち上げ
て、今も“ブラック企業”からの被害を受ける若者を支え続ける
方の著書です。
極端な長時間労働やパワハラで、有為の若者達を食い物にする
ということで、ここ数年の雇用状況の悪化を反映して跋扈してき
たブラック企業なんですが、ホンの少し状況が改善したようにも
見える昨今でも、まだ問題は続いているんでしょうか…
最近よく言われる“ブラック企業”というのは、主に新卒で経験
の少ない若年層の社員を、労働法規その他の無知に付け込んで、
しゃぶりつくそうとうするということです。
この本で、“グローバル企業を標榜する、超大手衣料関連企業”
と伏字で紹介されている、ユ○クロを展開する企業が、この本の
記述を見て、著者に圧力をかけてきたという裏話まであるような
リアルストーリーなんだそうですが、鬱病など心神喪失の状態まで
追い込んで、それで捨てるという鬼畜の行為を、それなりに社会的
な評価を受ける企業がやっているのが、日本社会の現状なわけです。
何とか、社会全体としてこういうことを排除していかなくては
いけません。
