林文子 すべては「ありがとう」から始まる／岩崎由美

林文子 すべては「ありがとう」から始まる (日経ビジネス人文庫)

　「外側からみた林さん」です。

　テレビのキャスターをされていて、番組やイベントで関わった関係で
林さんと知り合いになり、実は高校の後輩だったと言うこともあって
意気投合し、林さんの人となりに魅了されるあまり、1冊の本を書いて
しまった、と言うことです。

　大体は、林さんご自身が書かれていることに、称賛のスパイスを振り
かけた感じだと思っていただければいいのですが、やっぱりちょっと
「外側から見た」と言うこともあって、ご本人がかかれるのとは違った
側面を垣間見ることができます。

　林さんご自身は、「人とのコミュニケーション」ということを最大
のモットーとされているので、そっちばかりを語りたがる傾向が強い
のですが、この本では、林さんのビジネスでのスピード感へのこだわり
や、部下を叱る時の、叱られる側の反応とかも盛り込まれていて、興
味深いところがあります。

　ダイエー在勤時に書かれた本なのですが、それまでのクルマの販売
とは全く畑違いの分野に嬉々として取組んでおられる姿が目に浮かぶ
ような、まばゆい思いがする1冊です。