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脳と創造性/茂木健一郎

 

脳と創造性 「この私」というクオリアへ

脳と創造性 「この私」というクオリアへ

 

 

 これまた、藤原和博さんの『本を読む人だけが手にするもの』の推薦図書で、テレビでも最近よく見る脳科学者・茂木センセイの著書です。

 この本は茂木センセイがNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演し始める前に出版されたもので、まだそんなに名が売れていない頃のモノです。

 以前このブログで紹介した茂木センセイの本では、記述がとっ散らかっていて科学者らしくない、といったことを書きましたが、この本では構成をしようという意図すら感じられず、文学者のエッセイのような様相で、確かに脳と絡めて書かれてはいるのですが、クラシック音楽や絵画、純文学といった芸術への造詣の深さをうかがわせる知的な文章で、さりげなく脳科学とのつながりに触れる程度です。

 「科学者らしくない」というのは、自画自賛で恐縮なのですが、今にして見てみると慧眼で、どっちかというとこういう格調高い文章を書くことに茂木センセイの嗜好があるんだろうな、と思わせます。

 ちなみに、「脳科学者らしくなく」とっ散らかって、というのはワタクシの誤解のようで、脳はどうやら整然とした思考は苦手なんだそうで、そういう意味で茂木センセイは脳科学者らしいのかも…