- 作者: エリック・シュミット,ジャレッド・コーエン,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/02/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本も、藤原和博さんの『本を読む人だけが手にするもの』の推薦図書のうち、アメリカにおける新たなビジネスの潮流に関する括りの中の1冊です。
しかも、Googleの会長が描く、今後のネットを取り巻く社会の未来像ということで、なかなか興味をそそります。
ただ、あんまりワタクシ達の生活がこうなるとか、そういったことについては、冒頭の章に、ありがちなところまでで止められていて、そこまでの驚きはありません。
それよりも国家とかテロリズムとか、そういう社会全体に及ぼす影響と言うところに多くの紙面が割かれていて、ここに関しては結構スゴイことが書かれています。
ご存知のように、ネットと言うのは目に見えにくいがゆえに、規制をしようと国家も躍起になっており、概ねすべての国において大なり小なりの制限があるんですが、あまりにもプレーンな現在の状況に対して、“ネット上の国境”みたいなものを設けようとする動きもあるということに驚きます。
そういうボーダーのなさがもたらす功罪について、段々と「修正」の動きがあるようで、その辺りのバランスの取り方はどうなるのか?どこがどう主導してそういうものが実現するのか?…この本の向こう側にあるものへの興味を掻き立てる本です。