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走りながら考える/為末大

 

走りながら考える (中経の文庫)

走りながら考える (中経の文庫)

 

 

 2度にわたり世界選手権の400mハードルででメダルを獲得した為末さんの、「心の持ち様」に関する本です。

 先に言ってしまうと、これまで2000冊余りの本をこのブログで紹介してきましたが、個人的にはその中でも5本の指に入る素晴らしい本で、少なくとも、ちきりんさんの『マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』以来の「大当たり」です。

 スポーツをするにあたって、特にトップアスリートになるような人だと、当然「勝つ」ことを目標にして戦う訳ですが、すべての人が自分が目標とするような「成果」を得られるとは限りません。

 むしろ、ほとんどの人は最終的に「敗者」になってしまう訳ですが、勝てなかったからと言って自分の取組が全く意味のないものになってしまうか、と言うとそういう訳ではなくて、ある程度意欲を持って取り組んだということで、その後の人生において、何らかの意味を持つものになるはずだ、ということです。

 ただ、どうしても「勝ちたい」と思う気持ちが、言い訳だったり、負け惜しみだったりとか、そういうことを言いたくなってしまう訳ですが、そういうことを超えて、これだけやったんだから「結果」にはつながらなくても満足だ、という境地まで自分を持っていけたら、よりその課題に取り組んだ「過程」が自分にとって意義のあるものになる、ということです。

 ちょっと書きっぷり的には読みにくいかも知れませんが、この本は、既にスポーツを始めとして、何らかの目標に取組んでいたり、取り組もうとしている少年少女たちに、是非一読してもらいたいと強く思わせる本です。