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「英語公用語」は何が問題か/鳥飼玖美子

 

「英語公用語」は何が問題か (角川oneテーマ21)

「英語公用語」は何が問題か (角川oneテーマ21)

 

 

 鳥飼さんの「英語問題」本が続きます。

 この本は2010年に出版されたのですが、当時楽天ユニクロと言った日本を代表するような大企業が相次いで社内公用語を英語にするとアナウンスして、それに関して英語の専門家としての意見を求められて書かれた本が、これということです。

 「仕事の英語」ということで、先日紹介した『国際共通語としての英語』と被るところもあるのですが、鳥飼さんが指摘されるのは、じゃあ「仕事の英語」として何が必要なのか、ということをちゃんと理解されている人が、そういう「公用語」化を叫ぶ人たちの中にも、ほとんどいないんじゃないか、ということです。

 特に「仕事の英語」というと、会話のことばかりが取りざたされますが、実はメールのやり取りだったり、資料をまとめたりすることだったりといった、「読み書き」の英語の方がずっと多いはずなのに、そういった議論の中ではほとんど無視されているようにも思えるところが問題だとおっしゃいます。

 「読み書き」は学校英語でも身についているはずだ、と思っている人が多いようですが、少なくとも読解については、統計データとしても中国や韓国の人たちよりも能力が低いことがハッキリしているということですし、ワタクシの英語学習の実績から言っても、「書く」ことが出来る!と自信を持って言えるということは、余程できるか、逆に余程身の程を知らないかのどちらかだといえます。(圧倒的に、後者の方が多いとは思いますが…)

 ということで、「英語公用語」化をするにしても、もうちょっとそのために、どういうことが必要なのかをちゃんと定義しないと、掛け声だけでは何の進歩も見込めないですよ!