オリーブの罠/酒井順子

 

オリーブの罠 (講談社現代新書)

オリーブの罠 (講談社現代新書)

 

 

 これって、出版社も一緒ですし、酒井さんの若き日を振り返るという意味でも、女性のライフスタイルに大きな影響力を及ぼしたという意味でも、シリーズものという意図なんでしょうね…

 ワタクシ自身は、男性ですし、あんまり『オリーブ』と言う雑誌を熱心に読んでいた訳ではないのですが、全盛期に読者である女性たちの同世代だったということもあり、妹が買っていたということもあって、時折目を通すこともあったので、多少の懐かしさを感じる部分もあります。

 最近の女性誌、特にファッション誌では「愛されファッション」みたいなことをしばしば取り上げられていることもあり、どちらかというと、男性に好まれるために、みたいな目的性が強いという印象があるのですが、『オリーブ』という雑誌は、真逆の方向性を持っていて、「自分が好きな服を着る」といったポリシーの下に編集されていたようで、言ってみれば「ファッション原理主義」的なスタンスだったようです。

 ということで、『オリーブ』の熱心な読者層は、かなり恋愛に対しては不器用な人が多かったようですが、個人的には、やたらと男性を意識するよりも、そういうスタンスにいじらしさを感じるのですが…