日本人の英語勉強法/ジェームス・M・バーダマン

 

日本人の英語勉強法

日本人の英語勉強法

 

 

 西真理子さんが『「英語を話せる人」と「挫折する人」の習慣 (Asuka business & language book)』の中で、推薦図書として挙げられていた本で、来日以降39年にわたり7,000人もの日本人に英語を教えられてきた経験をもとに、日本人の英語学習における「誤った俗説」を指摘される本です。

 英語学習のあらゆる側面における「誤った俗説」を論破されているのですが、まず冒頭で指摘されているのが、多くの日本人が目的意識が希薄なまま、なんとなく「英語位話せた方がいいだろう…」程度の動機で英語学習に取組んでいるということを指摘されています。

 英語と言うのはあくまでもコミュニケーションを取るための「ツール」なので、自分がコミュニケーションを取ろうとするにあたって必要なことを「学習」すべきなのに、目的意識が希薄であるがゆえに、結局何を勉強したらいいのか、ということが明確にならなくて、市販のテキストや英会話スクールのカリキュラムに唯々諾々と従って、結局使う可能性もない表現を延々と学習することになり、そのうちやる気もなくなってしまう人が多いようです。

 そういう部分から始まって、「正しい」英語勉強法(まあ、本文の中では、「勉強」と考えて取り組むことの弊害も指摘されてはいますが…)をこの本で認識した上で取り組むことで、随分と習得の確率が上がるような気がします。