手紙屋 蛍雪編/喜多川泰

 

手紙屋 蛍雪篇〜私の受験勉強を変えた十通の手紙〜

手紙屋 蛍雪篇〜私の受験勉強を変えた十通の手紙〜

 

 

 先日紹介した『「手紙屋」』の続編ということですが、前作と同時進行で執筆されたということで、対を成すモノだということなんですが、物語の時系列的には、前作のちょっと前の話になります。

 前回は、就職に関するお話しでしたが、今回の本は受験に悩む女子高校生と「手紙屋」さんのやり取りを通じて、「勉強」の意義を語られます。

 「何のために勉強するのか?」と言うことについては、エラくなるためとか、おカネを稼げるようになるためとか、目標とする学校にはいれるようになるためとか、色んな「意義」を挙げることができますが、どれも即物的で、究極的な意味を指しているようには思えない人が多いのではないでしょうか?

 そういう違和感に対して、なかなか唸らされる例えで、その「違和感」を浮き出させているのですが、それは実際に読むときに楽しんで欲しいので、ここでのネタバレはしないことにします!(笑)

 ということで、究極的にいうと「自分を磨き上げる」ための「手段」の1つだということで、勉強それ自体が不可欠なものではない、ということです。

 ただ、そうやって「勉強」で自分を「磨く」ことで、自分が興味があることを、より高い次元で「楽しむ」ことができるようになる、ということで、自分の「目的」が明確になることで、より「自分磨き」の精度が上がるということのようです。

 この本も、前作とセットで若い人に、是非読んで欲しいですね。