中国人の誤解 日本人の誤解/中島恵

 

中国人の誤解 日本人の誤解 (日経プレミアシリーズ)
 

 

 中国人の方々との交流を通じて、多くの中国関連の著書を執筆されている方の著書です。

 冒頭で、中国人の方から「日本はまた中国を攻めようと思っているんでしょ?」と聴かれて驚いたというエピソードを紹介されていますが、主に報道を通じて、お互いのことを随分と歪曲して捉えているということを、交流のある中国人からのヒアリングを通じてあぶりだされています。

 ワタクシ自身も数年前、尖閣諸島国営化の頃に、年に数回中国に出張していた時期があって、報道されていたことと現地で感じたこととの間にかなりのギャップがあって戸惑ったことを思い出しましたが、それは中国人にとっても同様のようです。

 現在、国同士があまりいい関係ではないこともあって、その意向を受けたメディアも、そういった色眼鏡を通した報道をしているということで、草の根レベルで交流すればいい人たちも、メディアを通すと悪魔のような顔をしているということで、本を通しての結論として、草の根の交流を広げていくことで、「誤解」をなくしましょうという、ありがちであんまりオモシロくない結論なんですが、個々の「誤解」の内容自体は、何度か中国に行って、多少は実情を知っているはずのワタクシからしても、へぇ~!?と驚くようなことが多くてオモシロかった!

 実は「反日教育」なんて行われていないんですって!?じゃあ、誰がそんな話、捏造したんだろ…