AERA時事風刺の1コママンガで知られる山井さんのパレスチナ問題に関する著作です。
「まんが」とありますが、イラストはふんだんに盛り込まれてはいるんですが、いわゆるストーリーマンガ的なものではなくて、文章に沿ったイラストが各ページに大きめに添えられていると言った感じです。
そもそもこの本は、山井さんが民族主義の激化という流れに抗うという意図をもって書かれた本だということですが、そういう「民族主義」というものが、大国のエゴの下に、恣意的に「作られてきた」ことを指摘されています。
確かにテロリズムは卑劣なんですが、その火元を作った、もしくは火元を作る支援をしたがゆえに反撃に遭っているといった側面は否定しがたいところであり、粘り強く絡まった意図を解きほぐす努力をしていかないといけないということなのでしょうか…