ジャポネス・ガランチード/下薗昌記

 

ジャポネス・ガランチード--日系ブラジル人、王国での闘い (サッカー小僧新書EX003)

ジャポネス・ガランチード--日系ブラジル人、王国での闘い (サッカー小僧新書EX003)

 

 

 日系ブラジル人のブラジルサッカー界での苦闘を追った本です。

 タイトルの「ジャポネス・ガランチード」というのは、ポルトガル語で「保証付きの日本人」と言う意味で、その勤勉さ、誠実さゆえに、ブラジル社会での信頼を勝ち得て行った日系人を象徴する言葉なんですが、それに反してサッカー界では、サッカーが下手だという意味の「ジャポネス」というスラングがあったくらいで、日本サッカー界の黎明期に来日して大活躍したネルソン吉村も若い頃に、日系人だというだけでパスが回ってこないという苦い経験をしたそうです。

 それでもセルジオ越後さんのように、少数ながら強豪で活躍した日系人がいたようで、そういった人々を紹介されています。

 ただ、未だブラジル代表に選ばれた日系人は出てきていないということで、いつかその日が来ることを心待ちにしたいです。