新・オタク経済/原田曜平

 

新・オタク経済 3兆円市場の地殻大変動 (朝日新書)

新・オタク経済 3兆円市場の地殻大変動 (朝日新書)

 

 

 「マイルドヤンキー」の原田さんがオタクを語ります。

 原田さんによると「マイルドヤンキー」じゃないですが、オタクも「マイルド」化してきており、オタクと聞いて多くの人が思い浮かべるような、映画『電車男』の主役のような「ガチオタ」は、最早絶滅危惧種に近いようです。

 かつてのオタクは同好の人に対しては社交性が乏しかった(今だったら、コミュ障って言うんですかね…)のに対し、最近のオタクは、オタクであることがコミュニケーションのネタに使えるとして、積極的にカミングアウトし、プライベートも充実してるということで、この本の中では、こういうタイプのオタクを「リア充オタク」と呼んでいます。

 ただ、かつてのオタクは購買意欲がハンパなかったのに対し、「リア充オタク」はあくまでもツールとしての位置づけなので、グッズなどに対する消費意欲は低く、オタク市場は縮小傾向にあるようです。

 ただ、市場がこういった「オタク」層のシフトに、現時点ではついていけていないだけで、そういうセグメントにアピールするための商品・サービスの提案もされています。

 個人的には、アニメやアイドルといったオタクは苦手なのですが、日本経済を牽引する起爆剤としてガンバってもらいたいと思う反面、アニメやオタクが日本を代表する文化だとされるのはなぁ…