戦略的思考とは何か/岡崎久彦

 

戦略的思考とは何か (中公新書 (700))

戦略的思考とは何か (中公新書 (700))

 

 

 「今でしょ!?」の林センセイが『林修の仕事原論 (青春新書インテリジェンス)』の中で、生きていく上の方向性を見出すキッカケとなったとして取り上げられていた本ということで、手に取ってみました。

 てっきり、ビジネス上の戦略論だと思っていたのですが、大和朝廷の創成期からこの本が書かれた冷戦の末期に至るまでの日本の国家としての戦略論です。

 割と日本って島国で、直接隣国の影響を受けることが少なかったからかもしれませんが、周囲の状況に無頓着で、自分のチカラにのみ興味があるようなところがあったようです。
  
 そんな中で、唯一例外的に世界情勢に敏感だったのが明治維新から日露戦争に至るまでの時期だったようで、その時期に下手なことをすると国家の滅亡につながるということで、相当慎重に周囲の分析や、自身の位置づけをしていたようです。

 林センセイも他の本で、自身のポジショニングからやるべきことを検討していたということをおっしゃってましたが、そういう部分をこの本から学んだのかな、と感じます。

 それにしても、日本の外交ベタって、“おもてなし”なんていいながら、空気の読め無さだったなんて…