不道徳教育講座/三島由紀夫

 

不道徳教育講座 (角川文庫)

不道徳教育講座 (角川文庫)

 

 

 かの文豪・三島由紀夫が語る、今風に言えば“ちょい悪”のススメです。

 この本は『週刊明星』という雑誌に三島さんが執筆されていて連載をまとめられたものだということなのですが、各パートのタイトルが「知らない男とでも酒場へ行くべし」とか「教師を内心バカにすべし」とか、この本が出版された昭和42年の頃であれば“良心的な”オトナであれば卒倒しそうな「不道徳」なと言うか、道徳的なモノの真逆を行った内容です。

 でも、ワタクシが若い頃も、開高健さんや北方健三さんといった“ちょい悪”の作家がちょっと粋がった生き方を語る連載がありましたが、そういうちょっと悪ぶるのって、いつの時代もカッコいいのかな、と…