SMAPと平成/中川右介

 

SMAPと平成 (朝日新書)

SMAPと平成 (朝日新書)

 

 

 2016年末に出版されたジャニーズ本紹介の第3弾なのですが、昨日紹介した『SMAPと平成ニッポン 不安の時代のエンターテインメント (光文社新書)』のほぼ同じタイトルの本がわずか10日後に出版されるというのが、SMAPの存在の大きさを実感させます。

 この本は芸能評論を多く手掛けられている方の著書で、「平成」とタイトルにはあるのですが、昨日の本のようにSMAPの社会的な意義を語るのではなく(その存在の大
きさから社会の動きと交わる部分はありすが…)て、SMAPがデビューしたのが平成の始まった前後なんで、平成の歩みとSMAPの歩みを対比して紹介する形式です。

 社会的存在としてのSMAPにあまり著者が興味を感じていないのは、SMAPが名実ともに国民的アイドルと言われるようになってからの内容はホンのわずかで、ブレイクするまでの過程に多くの紙面を割かれます。

 昨日の本でも触れらていましたが、SMAPの経歴がアイドルのカタチを変えることになったということで、偶像としてアイドルから、等身大の姿がアイドルとして存在していたということで、それまでのアイドルが若さを失うことでやがて活躍の場を失っていったのに対し、SMAPは年齢なりの魅力を発揮するようになり、活躍し続けたことで、その後のアイドルのロールモデルとなっていったことを指摘されています。

 いやあ、知れば知るほどSMAPって「深い」ですねぇ…