結果を出し続ける/中野ジェームス修一、戸塚啓

 

結果を出し続ける フィジカルトレーナーの仕事 (光文社新書)

結果を出し続ける フィジカルトレーナーの仕事 (光文社新書)

 

 

 青学大箱根駅伝三連覇を支えたことでも知られる中野ジェームス修一さんのフィジカルトレーナーとしての仕事ぶりを追った本です。

 この本では青学大の駅伝部、卓球の福原愛選手、バドミントンの藤井瑞希選手のサポートの様子を通じてフィジカルトレーナーとしての取組を紹介します。

 フィジカルトレーナーの仕事というのは、クライアントであるアスリートに対して、こういうトレーニングやケアをすることによって、こういうことが実現できるということを示すことであり、身体機能だったりトレーニングの効果だったりと言った実践的な知識を持つことはモチロン、如何にそれをクライアントにナットクして実行してもらうか、という心理面の機微に精通している必要もあり、多岐にわたり高度のスキルを求められるようです。

 中野ジェームスさんに近い人がご本人を称して、職人のようだ、というコメントを紹介されていますが、相手が生身の人間だけにより難しい取組であることが想像できます。

 そんな中で、フィジカルトレーナーとして世界と伍していく中で、特に福原選手のサポートにおいて、いろんな“壁”を感じられたということで、さらなる高みを目指す意図を伺わせます。

 中野ジェームスさんが、小学生からフィジカルトレーナーをつけるような環境になることで、日本人の協議能力が飛躍的に伸びる可能性を指摘されていることを紹介されていますが、こういう人がそんな年代からサポートするなんて贅沢が実現すれば、そりゃあスゴいでしょうねぇ…