スポーツ・インテリジェンス/和久貴洋

 

 

 最近このブログで「知の怪人」佐藤優さんの本を多く紹介していることもあって、このブログを見てくださっている方には「インテリジェンス」というコトバに親しみがあるかも知れませんが、そういう外交や国防における「インテリジェンス」の考え方がスポーツの世界にも必要になってきていることを指摘されたのが、この本です。

 最近ではオリンピック競技を中心に、アスリートの個人の資質頼みでは成果を収めることが難しくなっており、国家挙げての強化策を組織的に推し進めて行かないと、成果につながらなくなってきているようです。

 そんな中で、どこをどのように強化していくかという中で、他の国家との情報戦が繰り広げられている様子を紹介されているのですが、どの競技を強化の対象とすべきなのか、とか競技に使用するギア類の開発など、ここまでやるのか?と思えるほどの取組を、北京、アテネロンドン五輪に向けた各国の取組を中心に実例を挙げて指摘されます。

 でも、日本って「インテリジェンス」が苦手なんで、スポーツでも後手に回っていってしまうんじゃないか、という危惧を抱いてしまいます。