世界史で読み解く現代ニュース/池上彰、増田ユリヤ

 

 

 タイトルはこんなカタチになっていますが、2014年時点でのニュースの遠因を世界史から探るといった感じで、池上さんらしいなぁ…ということで期待をもって手に取ったのですが、世界史の詳細部分を担当する増田さんとの連携がしっくり行っていない感じで、事前にハードルを上げすぎたかなぁ…という感じです。

 モチロン事件の因縁を歴史から見出して解きほぐすという観点は興味深くそれなりに面白いんですよ!(単に、ワタクシが勝手にハードルを上げすぎただけなんで…)

 ロシアのクリミア併合なんかでも、西欧側にいるとロシアの強引さばかりに目が行きますが、ウクライナ独立の経緯を詳細にみると、単純に割り切れない部分があったんだな、と思うところもあります。

 中国の海洋進出についても取り上げられているのですが、元々中国でも大航海時代に、コロンブスのような取組をしていたようで、そういう意欲があったんだということを紹介されていますが、いわゆる九段線については、そういう取決めの無い時代のこ
とを今更持ちされてもなぁ…という気はしないでもないですが、そういうのを分かってやっているんでしょうね…