ものすごく久しぶりに日垣さんの本なのですが、先日紹介した『ゴミ情報の海から宝石を見つけ出す これからのソーシャルメディア航海術 (PHPビジネス新書)』の中で引用されていたので手に取ってみました。
日垣さん得意の緻密かつ執拗な取材に基づく告発モノなのですが、今回のターゲットはジャーナリストです。
ジャーナリスト特に大手のメディアに勤務している人たちは、自分たちの取材について「知る権利」だとか「取材源の秘匿」」などといった感じで、殊更正義感を前面に押し出すシーンが目に付くんですが、こんなにヒドイ取材をしながらそれを言うか!?という事例を紹介されています。
取材に応じてくれた遺族の好意を踏みにじって故人の写真を盗むといった事例が可愛く思える程に、取材源を犯罪者として陥れてしまうようなことをしながら「取材源の秘匿」をタテに、不法な取材を覆い隠そうとするヤツまでいて…呆れ果てて言うべきことが思いつきません。
最近では権力者との密接な関係がささやかれるメディアも少なからずあり、最早信頼すべき情報源ではないのかも知れませんね…(ちなみにこの本の出版は2009年です。)