人間この信じやすきもの/T.ギロビッチ

 

人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか (認知科学選書)

人間この信じやすきもの―迷信・誤信はどうして生まれるか (認知科学選書)

 

 

 この本は人間の認知の歪みというものをメインテーマとした本で、どういうメカニズムでそういう“歪み”が起こるのか、ということについてパターンごとに多くの事例を通して紹介されています。

 “歪み”と行ってしまうと、身構えてしまう人もいらっしゃるかもしれませんが、人間の認知の機能上、ある程度やむを得ないところがあるようで、我々は“認知”を行うにあたって、知識だったり経験だったり“常識”と言われるものであったり、そういうフィルターを通しており、時には明らかに目の前で起きている事実よりも、それらのフィルターの方が協力に“認知”に作用してしまい、目の前の“事実”と真逆の認識をしてしまうことすらあるようです。

 ということで、そういうことを避ける方法論というモノも紹介されていますが、突き詰めて言えば、そういう“認知”のメカニズムを理解した上で、自分が捉われているモノを意識しておくしかないようですが…