テレビ・新聞・ネットを読む技術/池上彰・津田大介

 

 

 新旧メディアの第一人者によるメディアの読み方についての本です。

 「読み方」って言っても、どう情報を取るかというよりも、それぞれのメディアがどういう論理で情報を出しているかということを中心に語られています。

 そういうところをアタマに置いた上で、情報を見ることで、情報の偏りみたいなものを予め自分の中で補正して理解することができるようです。

 それっていうのは、同じテレビの中でも企業論理による差があるらしく、特にNHKと民放の差について紹介されているところが印象的です。

 単純にネットが進化したのでテレビや新聞が時代遅れだというワケではなくて、それぞれの特徴を理解した上で情報を咀嚼することが、より“真実”に近い理解を促すようです。

 また、旧来からのメディアもネットの取り込みについて効果的な方法論を模索しつつあるということで、そういった観点で各メディアの動向を見据えることも情報を理解する上で重要なようです。