新世紀メディア論/小林弘人

 

新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に

新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に

 

 

 多くのWebメディアの立ち上げにかかわって来られた方が“出版”について語られます。

 著者の小林さんは、新聞や書籍などの従来の印刷メディアとWebメディアについて、どちらも何らかのアイデアを“読者”に伝えるということについて何らの変わりはなく、それら全部を“出版”として捉えて居られて、そういう“出版”するための「通信手段(プロトコル)”が異なるだけの話だとおっしゃっておられて、そこにミョーにナットクしていまいました。

 モチロン、それぞれのメディアの特質を生かした“伝え方”を模索する必要はあるのですが、特段旧来のメディアだから、後発のメディアだけで有利・不利ということは無いんじゃないか、ということをおっしゃいます。

 新規メディアの方は、どういう風に伝えれば受け入れられるのだろうということを考えなければ、そもそもメディア自体の存亡につながるのに対し、旧来型のメディアは、それまでのやり方に固執してしまいがちで、その辺の“伝えよう”という意欲の差が、勢いの差に反映されているのではないか…というのは至極真っ当な指摘に感じます。