伝わる人は「1行」でツカむ/川上徹也

 

伝わる人は「1行」でツカむ (PHP文庫)

伝わる人は「1行」でツカむ (PHP文庫)

 

 

 以前紹介した『キャッチコピー力の基本』で「手元に置いて辞書的に使ってもらえれば」と書かれていたことから、よりコンパクトにして持ち歩きたいという要望を受けて文庫化され、より新しい事例を盛り込みながらエッセンスに絞って改訂されたバージョンがこちらだということです。

 “キャッチコピー”の書き方の教科書的なモノがベースになっているので“伝える”ということを学ぶと言う意味では多少の偏りがあるのは否めないのですが、いずれにせよキモとなることを相手にわかってもらおうとするという意味では同様なので、参考になるんじゃないかと思います。

 いずれにせよ、何かを伝えようとする際にキモに銘じておくべきだと川上さんがおっしゃっているのは、「誰もあなたの文章を積極的に読みたいとは思っていない」というシンプルな事実だということで、だからこそ如何にして相手に読む気になってもらうかという工夫を凝らさなければならないということです。

 そのことについて、如何に“自分事”として考えてもらうようにするかとか、ちょっと相手の感情を波立たせるとか、いろんな手法を紹介されていて、まさにカバンの中に入れておいて、いざという時に携帯の辞書代わりになりそうです。(文庫本なんで値段もお手頃ですしね!?)