英国一家、日本をおかわり/マイケル・ブース

 

英国一家、日本をおかわり

英国一家、日本をおかわり

 

 

 2007年に訪日して日本中を食べ歩いた足跡をたどった、『英国一家、日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)』から10年、再びブース家御一行が日本中を食べ歩きます。

 前回も単に日本のグルメを辿るといった感じではなく、フードライターとして日本の食文化にも切り込んだ内容でしたが、今回は時折B級グルメ的なメニューにも触れられていますが、より深く日本の食文化を紹介する内容となっています。

 象徴的なのが新潟で米について取り上げた章で、前回訪日した際、ブースさんは米についてポジティブな印象はなかったということなのですが、日本の食文化の根源とも言うべき米に正面から向き合って、その真価を認識されたようです。

 また最近になってようやく見直されるようになった麹や、調味料など日本の食文化のベースとなる食材を取り上げられたり、なれ寿司など、今や多くの日本人にとっても馴染がない伝統食についても取り上げられており、いよいよ日本の食文化の深部に触れられた内容になっています。