グルメ多動力/堀江貴文

 

グルメ多動力

グルメ多動力

 

 

 堀江さんが、飲食店の経営から楽しみ方まで、外食にまつわる考えを紹介した本です。

 現在外食産業を取り巻く状況というのは、不況が最悪の状態を脱して一息つけたかと思いきや、人材確保に困難を極めるなど未だキビシイ状態にあり、著名な経営コンサルタントが成功させるのが最も困難な業種として飲食業を挙げるといったこともあったようです。

 堀江さんの「寿司の修行に10年なんてムダ」といった趣旨の発言がネットで炎上したことにも触れられているのですが、これまでの外食産業では品質至上主義的な考えが1つの大きな主流を成していたのですが、昨今はそれで集客につなげることが以前より遥かに難しくなっているようです。

 多くの人はそこまで細かい味の差がわからないというのもあるんでしょうけど、そこそこの味をキープできていれば、むしろエンタメ的な要素を強化した方が集客につながるということで、“インスタ映え”に代表されるようなSNSを意識した戦略が重要だということです。

 「ドタキャン」「食べログ」「人材確保」が現在の飲食産業の三大リスクだということなのですが、それもSNSの活用により克服できることが多いということで、成功店の店主との対談なども交えて方策を紹介されています。

 かつては気難しい店主が作るウマいモノというのももてはやされていましたが、今後はそういう独りよがりなものが成功することは難しいようで、如何に顧客(含む潜在顧客)とコミュニケーションを取るのかということが飲食店経営の成功のカギとなるようです。