人間関係は浅くていい。/おちまさと

 

人間関係は浅くていい。 (扶桑社新書)

人間関係は浅くていい。 (扶桑社新書)

 

 

 TVのプロデュースを手掛けられてきた方が語る“人間関係”論です。

 多くの人に取って、最大のストレッサーが人間関係だとよく言われます。

 従来、社会の中で生きていく中で、特に会社に勤務する人だと、終身雇用制や年功序列制といった環境の中で、会社での人間関係を壊すことは、キャリアを損なうことにもつながり、人間関係を重視する意義があったということになります。

 ただ、そういった雇用慣行が崩壊し、ネットワーク的な人脈が重要性を増す中、従来通りの“深い”人間関係がどこまで有効なのか、寧ろサラッとした人間関係を多く持つことが重要なのではないかと指摘されます。

 ただ“サラッと”と言いつつも、決して薄っぺらな関係ではなくて、例えば年に1度しか会わなかったとしても重要な価値を見出すこともあるワケで、始終接触するようなベタベタした関係性と比べてもその“密度”が劣るわけではないということです。

 さらには、会社で過度に同質性を求められるような環境に埋没するのではなく、多様な価値を共有するといった意味でも、他人の価値観を重視する“浅い”関係性を、今後は重視していくべきなのかも知れません。