頭に来てもアホとは戦うな!/田村耕太郎

 

 

 元参議院議員で、国立シンガポール大学で教鞭を取られている方が語られる“処世術”です。

 「アホと戦うな!」とありますが、30代で政治家になられた当時周囲の政治家を見て、ロクに勉強もせずにムダなことばっかりしていると思い、食って掛かったりしたそうなのですが、そんなことをしても一瞬はスッとしても、敵を作って損をするだけでロクなことにはならないということで、そういったことから発展して、そういうロクでもない相手でも、相手が何を望んでいるのかを把握して、言ってみれば掌で転がすようにすることで、長い目でみて自分の人間的な成長だったり、周囲からの評価の向上といったことにつながるんだとおっしゃいます。

 まあ自分の信念を曲げるとかって言うワケではなく、言ってみれば、相手のニーズとのすり合わせというか、落としどころを探るというか、そういうのって、余程強い立場にいる人を除けば、日々多くの人がやっていることであって、ちょっと自信過剰だと危機感を感じている人が読めば、さんこうになるんじゃないかと思うのですが…