『世界の中心で、愛を叫ぶ』の作者である片山さんがAIを語られた(?)本です。
この本は片山さんがご自身のサイトで連載されていた『The Road To Singularity』というアメリカ紀行記をまとめたものだということで、タイトルは“AI”だとか“Singularity”だとかが掲げられてはいますが、時折思い出したように断片的に語られる程度なので、“AI”が中心的なテーマというワケではないので、ソッチ方面を期待した向き(ワタクシもそのクチ…)には肩透かし感ハンパありません…
ただ、現在のアメリカを旅されている中で、プアホワイトと言われる人たちを目の当たりにして、その荒んだ様子とAIの普及でもたらされると言われているシンギュラリティやベーシックインカムについて思いをめぐらされていて、果たしてそれがそういう人たちのシアワセにつながるんだろうか、ということを考えさせられてしまいます。
まあ、片山さんのファンの方は単純に好きな作家のエッセイとして楽しめるんじゃないかと…