本庶佑先生がノーベル生理学賞を受賞されて大きく注目されたがん治療薬のオプジーボを紹介された本です。
がんの治療は基本的に外科治療としての手術、薬物療法としての抗がん剤の投与、放射線治療としての放射線照射の3つが標準治療して大きな軸となっているのですが、最近は免疫療法も取り入れられるようになっているということです。
オプジーボは免疫療法において使われる薬剤で、免疫チェックポイント阻害薬に分類され、がんが発達することを「阻害」することによってがんを治療しようとするモノです。
本庶先生のノーベル賞受賞直後は“夢の治療薬”としてかなりの問い合わせがあったようですが、肺がんについては総務省の認可がおりているとことですが、その他の部位のがんについては未だ治験中だということと、1回の投与で40万円近くかかってしまうということもあり、まだまだ一般的な治療の手段とは言えない状態です。
ただオプジーボの開発においても、がんの発達メカニズムでについての研究が活用されており、それらが明らかになって行くことが、より有効な治療法の開発にもつながる側面があり、がんの決定的な寛解につながる治療法が開発されることが期待されます。