日本への警告/ジム・ロジャース

 

 

 冒険投資家として知られるジム・ロジャースさんが日本の昨今の状況について警鐘を鳴らされた内容の本です。

 元々ロジャースさんは親日家として知られていたようなのですが、つい最近保有されていた日本の株をすべて売り払ってしまったということです。

 というのも、この先日本の投資先としての魅力はどんどん小さくなっていくということで、具体的にその状況を指摘されます。

 まずは何と言っても人口の減少が顕著で、それに対する有効な対策が取られることもないということです。

 人口が減るのであれば積極的に移民を受け入れるなどの対応が必要なはずなのですが、日本人の「外国人嫌い」がそれを阻んでいるようです。

 女性の活用もロジャースさんによればまだまだ進んでいないとおっしゃいます。

 人口減少以外にも未だに硬直した社会環境が経済の循環を阻んでいるという側面があるようで、“お・も・て・な・し”などといいながら決まりきったサービスしか提供されないことを挙げられています。

 さらには日本を取り巻く世界情勢についても紹介されていますが、中国の台頭についてロジャースさん自身がかなり以前から現地をくまなく見られた上で指摘されていましたが、アメリカの斜陽や、かつて世界に君臨した経験も踏まえて、トップに立つことは間違いがないということです。

 韓国と北朝鮮も統一することでかなりのポテンシャルを秘めているということで、日本だけが沈んでいってしまうような感じです…