反日種族主義/李栄薫

 

反日種族主義 日韓危機の根源

反日種族主義 日韓危機の根源

  • 作者:栄薫, 李
  • 発売日: 2019/11/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 2019年に出版されて韓国において大いなる物議をかもした本をようやく手に取ることができました。

 

 この本の冒頭で韓国を「嘘つきの国」と規定されているのにオドロかされます。

 

 シンシアリーさんの『韓国人による○韓論』の諸作を読んでいるので、反日に関しては何をしてもOKというのは認識していますし、反日についてはウソをついても捏造をしても寧ろ賞賛の対象たということは認識していますが、それだけではなく偽証罪や誣告罪による告発が日本の数百倍だということで、反日以外のことでもウソをツクことが社会的にそれほど異常なことではないことを指摘されています。

 

 しかも政治においても、そういったことが少なからず行われているようで、そういった韓国人の姿勢が、フェアネスを重んじる西欧諸国の考え方がベースになった昨今のグローバルスタンダードから考えると、いずれ相手にされなくなってしまうんじゃないかという危機感を抱かれているようです。

 

 ということで、韓国人がどんなウソであっても正当化しようとする「反日」においても事実に基づいた主張をして行くべきだということで、この本を出版されたんだと思われます。

 

 この本によると韓国人の「反日」は白村江の戦い位から始まっているということで、それ以来手を変え品を変え、何かというと「反日」のネタを見つけようとするのが韓国人の修正となってしまっていることを紹介されています。

 

 その中では、ロクに根拠となる資料を参照しないことはモチロン、都合の悪いエビデンスを紹介しないことなど序の口で、積極的に自分の主張にあった、あり得ないでっち上げをすることもやぶさかではないどころか、「反日」の効果が上がれば賞賛さえされてしまう状況を嘆かれます。

 

 対日賠償の請求権については、日本人ですら韓国人の「捏造」を信じているところがあるのに驚かされたのですが、朴正煕大統領が日韓協定において、日本から個人への賠償金を受け取っていたにも関わらず、個人に渡さずに復興の資金に使ったとされている件ですが、ある程度個人に対する補償も行っていたのは知りませんでした。

 

 日本人の大半は知らないような細かいトピックにまで触れられていて、それぞれについて丹念にエビデンスに当たった上で「反日」の不当な部分を紹介さていて、正直韓国における教育を受けてきた人々からすると受け入れがたいものも少なからずあったとは思いますし、この本を記名で出版することによる今後の不利益も容易に想像できたとは思いますが、、それにも関わらず科学的な良心に従った李教授を始めとする執筆陣の姿勢は、日本人だからというワケではなくスゴイと思います。

 

 多くの韓国人にとっては、辛辣で不当なモノに思える内容ではないかとは思いますが、少なくとも「捏造」をしてまで自分たちの信念に固執しようとする姿勢を顧みるキッカケになればいいな、とは感じます。