池上さんと佐藤さんの対談本って何冊か、このブログでも紹介しているのですが、結構池上さんの分が悪いことが多いのですが、この本はトランプ大統領の就任直後ということもあり、アメリカ大統領選取材の経験が豊かな池上さんが健闘しています…っていうか、ウマく棲み分けができているという印象ですかね!?
この本はトランプ大統領の当選直後と言う時期の対談になるのですが、かなり世界情勢が混沌とし始めてきた時期のモノとなっています。
トランプ大統領の当選かつBrEixt確定直後で、ポピュリズムの流れが確定しつつある状況での「リーダー論」ということになっています。
お二方は、そういった時代の”リーダー”の典型の源流としてフランスのサルコジ元大統領をモデルとされていて、その後、トランプ大統領だったり、元大阪府知事・大阪市長の橋下氏だったり、安倍首相もその系譜に連なるということのようですが、
・思考の一貫性の欠如
・知的凡庸さ
・攻撃性
・金銭の魅惑への屈服
・愛情関係の不安定
という共通した特徴を指摘されています。
かなりヒドイ言い方ではありますが、気の毒な部分はあって、数十年前と比べて遥かに複雑化している状況の中、求められているモノが格段に高度化している中、そういう資格がある人がいないのか、仮にいても割に合わないと思われているのか、以前よりも求められる資格に全くと言っていいほど満たされていない人たちがリーダーとなってしまうことが多いようで、昨今のコロナ禍のようなことが起こってしまうと、もたらされる災厄を考えると、状況に見合ったリーダーが出てこないと、極端な話、人類の滅亡にまでつながりかねない状況にあるようで、でもそういった期待も薄く、人類の将来はジリ貧なんじゃないかという絶望感を抱いてしまう内容の本でした…